採用のご相談

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採用面接の目的|見極めと動機づけ

採用面接には、大きく2つの目的があります。まずこれを整理します。

目的1「候補者を見極める」では、面接は、候補者が自社に合うか、必要な能力・意欲・人柄を持っているかを見極める場です。書類だけでは分からない部分を、対話を通じて確認します。

目的2「候補者を動機づける(口説く)」では、面接は、候補者に自社の魅力を伝え、『この会社で働きたい』と思ってもらう場でもあります。とくに人材獲得競争が激しいいま、企業が候補者に選ばれる視点が欠かせません。

ポイント1「一方的な評価の場ではない」では、面接を『企業が候補者を評価する場』とだけ捉えると、候補者に選ばれなくなります。見極めと動機づけの両方を意識することが重要です。

ポイント2「ミスマッチを防ぐ場でもある」では、面接で、仕事の実態や求める人物像を正直に伝えることで、入社後のミスマッチを防げます。良く見せすぎないことも大切です。

ポイント3「候補者の体験が企業イメージになる」では、面接での対応は、候補者の企業への印象を決めます。たとえ不採用でも、丁寧な対応は、企業の評判を守ります。

ポイント4「複数人・複数回で多面的に見る」では、一人の面接官の主観に偏らないよう、複数人・複数回で多面的に見ることが、見極めの精度を高めます。採用面接は、見極めと動機づけの両方を目的とする場です。一方的な評価ではなく、候補者に選ばれる視点と、ミスマッチを防ぐ誠実さを持つことが、面接成功の前提になります。採用全体の設計は採用計画もあわせてご覧ください。

採用面接の目的|見極めと動機づけ

重要なポイント:

  • 面接の目的は候補者の見極めと、動機づけ(選ばれる)の両方
  • 一方的な評価の場にせず、実態を正直に伝えミスマッチを防ぐ
  • 候補者の体験が企業イメージに、複数人・複数回で多面的に見る

面接前の準備

良い面接は、準備で決まります。面接前の準備を整理します。

準備1「求める人物像を明確にする」では、どんな能力・経験・志向・人柄の人を採りたいのかを、事前に明確にします。これが曖昧だと、評価の基準が定まらず、面接官によってバラバラになります。

準備2「評価基準・評価シートを用意する」では、何を、どの観点で評価するかを決め、評価シートを用意します。共通の基準で評価することで、面接官による偏りを減らせます。

準備3「質問を設計する」では、見極めたい項目に沿って、聞く質問をあらかじめ設計します。行き当たりばったりでなく、意図を持った質問を準備します。

準備4「候補者の情報を読み込む」では、履歴書・職務経歴書・応募書類を事前に読み込み、確認したい点、深掘りしたい点を整理しておきます。

準備5「面接官の役割分担」では、複数人で面接する場合、誰が何を聞くか、役割を分担します。同じ質問の重複を避け、多面的に見られるようにします。

準備6「自社の魅力を伝える準備」では、候補者を動機づけるため、自社の魅力や、候補者にとってのメリットを伝える準備もします。見極めるだけでなく、口説く準備です。

準備7「面接環境を整える」では、候補者が話しやすい環境(場所、時間、オンラインの接続など)を整えます。面接前の準備は、求める人物像・評価基準・質問設計・書類の読み込み・役割分担・魅力を伝える準備・環境整備です。準備の質が、面接の精度と、候補者の印象を大きく左右します。

面接前の準備

重要なポイント:

  • 求める人物像を明確にし、評価基準・評価シートを用意する
  • 見極めたい項目に沿って質問を設計、応募書類を事前に読み込む
  • 複数面接官の役割分担、自社の魅力を伝える準備と環境整備

面接の進め方

面接当日の進め方を、流れに沿って整理します。

ステップ1「アイスブレイクで緊張をほぐす」では、いきなり本題に入らず、軽い会話で候補者の緊張をほぐします。リラックスした状態のほうが、候補者の本来の姿が見えます。

ステップ2「面接の流れを説明する」では、面接の所要時間や流れを最初に伝えると、候補者は安心します。

ステップ3「候補者に質問し、話を聴く」では、準備した質問をしながら、候補者の経験・能力・意欲・人柄を確認します。一問一答で終わらせず、回答を深掘りし、対話として進めます。

ステップ4「自社を説明し、魅力を伝える」では、会社や仕事について説明し、候補者にとっての魅力やメリットを伝えます。候補者を動機づける重要な時間です。

ステップ5「候補者からの質問に答える」では、候補者からの質問に、正直かつ丁寧に答えます。ここでの誠実さが、志望度を高めます。

ステップ6「今後の流れを伝える」では、結果の連絡時期や、次の選考ステップを明確に伝えます。候補者を不安にさせない配慮です。

ステップ7「評価を記録する」では、面接直後に、評価シートに沿って評価を記録します。記憶が新しいうちに、事実に基づいて記録することが重要です。ポイント「話す割合に注意」では、面接官が話しすぎると、候補者を見極められません。候補者に十分話してもらいつつ、自社の魅力も伝えるバランスが重要です。面接の進め方は、緊張をほぐし、質問で見極め、自社の魅力を伝え、候補者の質問に答え、今後を伝え、評価を記録する流れです。見極めと動機づけのバランスを保つことが鍵です。

面接の進め方

重要なポイント:

  • アイスブレイク→流れ説明→質問と傾聴→自社説明→逆質問対応→今後の案内
  • 一問一答で終わらせず回答を深掘り、対話として進める
  • 面接官が話しすぎない、直後に評価シートで記録する

見極めるための質問例

候補者を見極めるには、意図を持った質問が有効です。観点別の質問例を整理します(自社の求める人物像に合わせて調整してください)。

観点1「経験・能力」では、『これまでで最も力を入れた仕事は何ですか。どう取り組みましたか』『その仕事での成果と、そこから学んだことは何ですか』など、具体的な経験を深掘りする質問で、実際の能力を確認します。

観点2「志望動機・自社理解」では、『なぜ当社に興味を持ちましたか』『当社で何を実現したいですか』など、自社への関心や、入社後のイメージを確認します。

観点3「仕事への価値観」では、『仕事で大切にしていることは何ですか』『どんなときにやりがいを感じますか』など、価値観が自社と合うかを見ます。

観点4「行動特性(過去の行動を聞く)」では、『困難な状況をどう乗り越えましたか』『チームで意見が対立したとき、どうしましたか』など、過去の具体的な行動を聞くことで、入社後の行動を予測します。

観点5「自社への適応・定着」では、『どんな職場環境で力を発揮できますか』『長く働くうえで大切にしたいことは何ですか』など、定着の見込みを探ります。

ポイント1「具体的な行動を聞く」では、『どう考えるか』という抽象的な質問より、『実際にどう行動したか』という具体的な質問のほうが、その人の実像が見えます。

ポイント2「深掘りする」では、一つの回答に対し、『それはなぜですか』『具体的には』と深掘りすることで、表面的でない本質が見えてきます。見極めるための質問は、経験・志望動機・価値観・行動特性・適応を、具体的な行動を軸に深掘りすることが有効です。意図を持った質問が、候補者の実像を明らかにします。

見極めるための質問例

重要なポイント:

  • 経験・志望動機・価値観・行動特性・適応の観点で質問を設計
  • 『どう考えるか』より『実際にどう行動したか』を具体的に聞く
  • 一つの回答を『なぜ』『具体的には』と深掘りして本質を見る

聞いてはいけないNG質問

採用面接では、聞いてはいけない、あるいは配慮を欠くと問題になる質問があります。公正な採用選考の観点から整理します(詳細は最新の公的な指針でご確認ください)。

NG1「本籍・出生地に関すること」では、本籍地や出生地など、本人に責任のない事項を尋ねることは、公正な採用選考の観点から不適切とされます。

NG2「家族に関すること」では、家族の職業・収入・地位など、本人の適性・能力と関係のない家族の状況を尋ねることは避けます。

NG3「思想・信条に関すること」では、宗教、支持政党、人生観、尊敬する人物など、思想信条に関わる事項は、採用選考で尋ねるべきでないとされます。

NG4「結婚・出産の予定など」では、結婚の予定、出産・育児の予定などを、採否の判断に関わる形で尋ねることは、男女雇用機会均等の観点からも問題になり得ます。

NG5「差別につながる質問全般」では、性別、国籍、障害などを理由に、能力・適性と無関係な不利益な扱いにつながる質問は避けます。

ポイント1「能力・適性に関することを聞く」では、面接で確認すべきは、あくまで仕事に必要な能力・適性・意欲です。それ以外の、本人に責任のない事項や、プライバシーに関わる事項は尋ねません。

ポイント2「面接官への周知が重要」では、悪気なく不適切な質問をしてしまうケースもあります。面接に関わる全員に、NG質問を周知することが重要です。

ポイント3「迷ったら確認する」では、質問して良いか迷う場合は、公的な指針を確認するか、専門家に相談します。採用面接では、本人に責任のない事項・家族・思想信条・結婚出産の予定など、能力適性と無関係な事項は尋ねてはいけません。公正な採用選考の観点を面接官全員で共有することが、リスク回避と信頼につながります。

聞いてはいけないNG質問

重要なポイント:

  • 本籍・出生地・家族・思想信条・結婚出産予定など能力と無関係な質問はNG
  • 確認すべきは仕事に必要な能力・適性・意欲のみ
  • 面接官全員にNG質問を周知、迷ったら公的指針・専門家に確認

中小企業が面接力を高める一手

「面接官によって評価がバラバラ」「良い人を採り逃す」——だからこそ、中小企業は面接力を高める仕組みが必要です。一手を整理します。

一手1「評価基準をそろえる」では、求める人物像と評価基準を明文化し、評価シートを使うことで、面接官による評価のばらつきを減らします。誰が面接しても、同じ基準で見られるようにします。

一手2「質問を設計・共有する」では、見極めたい項目に沿った質問を設計し、面接官間で共有します。行き当たりばったりの面接から脱します。

一手3「見極めと動機づけを両立する」では、候補者を評価するだけでなく、自社の魅力を伝え、口説くことを意識します。中小企業ほど、候補者に選ばれる努力が必要です。

一手4「NG質問を周知しリスクを防ぐ」では、公正な採用選考の観点を面接官全員で共有し、不適切な質問によるリスクを防ぎます。

一手5「面接官のトレーニング」では、面接に慣れていない社員が面接する場合も多いため、進め方・質問・評価のトレーニングを行うと、面接の質が上がります。

一手6「面接後に振り返る」では、採用・不採用の結果と、入社後の活躍を照らし合わせ、面接での見極めが正しかったかを振り返ります。この振り返りが、面接力を継続的に高めます。

一手7「専門家・支援を活用する」では、面接設計や評価基準づくりに迷う場合は、採用支援の専門家に相談することで、自社に合った面接の仕組みを整えられます。中小企業ほど、評価基準の統一・質問設計・動機づけ・NG質問の周知・トレーニング・振り返りを組み合わせることで、面接力を高められます。見極めと動機づけを両立する面接が、良い人材の採用と定着につながります。

重要なポイント:

  • 一手1・2|評価基準をそろえ、質問を設計・共有してばらつきを減らす
  • 一手3・4|見極めと動機づけを両立し、NG質問を周知してリスクを防ぐ
  • 一手5〜7|面接官の訓練・振り返りを行い、必要なら専門家を活用する

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